センター調査報告

平成30年度「テレワークに関するアンケート」

平成30年度とくしまテレワーク導入促進事業の一環として、県内に本社を置く企業400社の経営者および人事・労務担当者を対象に、経営課題や業務でのICT活用、テレワーク導入状況や意向についてアンケート調査を実施しました(有効回答数89社)。

調査概要

  1. 調査期間:平成30年7月9日(月)~8月8日(水)
  2. 調査方法:調査票を用いた郵送配布、FAXおよびwebアンケート回収により実施
  3. 回収結果:
    配布数…400事業所
    有効回収数…89事業所
    回収率…22.2%

ご回答いただいた企業について

調査に協力していただいた企業様の業種については以下のようになっております。

業種別のグラフ

  • 建設業12.4%
  • サービス業10.1
  • 情報通信業6.7
  • 運輸業3.4
  • 金融2.2
  • その他23.7

調査結果ポイント

  1. 経営課題はどの業種も「人材の確保」が最多。2番目は業種で異なる。
  2. 「テレワークを導入している又は導入予定がある」は総務省調査の約2倍。今回は小規模調査だが、“テレワーク先進県”らしい結果といえる。
  3. 製造業、サービス業では「モバイルワーク」、卸売業、小売業では「在宅勤務」、情報通信業では、「サテライトオフィス勤務」を多く選択している。
  4. 導入目的は「勤務者の移動時間の短縮」や「通勤弱者への対応」が多い。一方で、「定型的業務の効率性(生産性)の向上」、「優秀な人材の雇用確保」、「非常時の事業継続に備えて」の割合も高い。
  5. 導入目的に対して「非常に効果があった」、「ある程度効果があった」は64.2%。そのうち、「非常に効果があった」と回答した企業は「製造業」に多かった。

調査結果

※集計表、グラフでは、回答率(各回答の百分比)は小数点以下第2位を四捨五入したため、回答率の合計が100.0%にならないことがある。
※基礎となるべき実数(回答者実数)をnとして掲載した。すべての比率はnを100%として算出した。よって複数回答の設問については、比例算出の回答者数(票数)となっている。
※一部、H30年5月に総務省より公表された「H29年通信利用動向調査」の同設問への回答結果と比較した現状認識を加えている。

Q1.貴社の経営課題は何ですか? 

n=88(複数回答)

経営課題グラフ

全体では、1位「人材の確保、育成」90.9%、2位「生産性の向上」51.1%、3位「業務プロセスの革新」、4位「事業運営コストの削減」、5位「労務管理の見直し」となりました。

業種別には、2番目に多く選択された課題に違いがありました。

  • 製造業、建設業、サービス業、情報通信業は、「生産性の向上」
  • 卸売業、運輸業は、「業務プロセスの革新」と「労務管理の見直し」
  • 小売業は、「事業運営コストの削減」

この結果は、人的資源の減少・不足にどう対処するかの方向性の表れとも推察できます。

Q2.ICTを活用した働き方をしていますか? 

n=88(複数回答)

  1. 出張先や移動中でのメールの送受信…66.2%
  2. ペーパーレス化(文書の電子化等)…41.5%
  3. クラウドサービスの利用…35.4%
  4. ウェブ会議システムの利用…2.3%
  5. 社内の連絡や情報交換にチャット(Facebookメッセンジャー等)の利用…30.8%
  6. フリーアドレス(個々に決まった机を持たず、空いている席で仕事)や在宅勤務…12.3%
  7. その他…1.5%

全体でみると、「出張先や移動中でのメールの送受信」は7割近い数の企業で行われているようです。しかし、「ペーパーレス化(文書の電子化等)」が約4割、「クラウドサービスの利用」や「ウェブ会議システムの利用」、「連絡や情報交換にチャット等の利用」は、それぞれ3割程度にとどまっています。

ICTツールを活用することで、作業の効率化・省略化や、報連相の精度向上・スピードアップ、各種情報・記録の蓄積・共有・二次利用などが可能になります。また、それがテレワーク実施の根幹を支えることになります。

Q3.テレワーク(在宅勤務/モバイルワーク/サテライトオフィス勤務)を導入していますか?

テレワーク導入状況グラフ

徳島県内企業において、テレワークを導入している又は具体的な導入予定があるのは、35.9%。これはH30年5月に総務省より公表された「H29年通信利用動向調査」の同設問への回答(以下、全国と表示)18.2%と比較しても高い数値になっています。

導入している場合、その形態で最も多いのは「モバイルワーク」47.3%、次に「在宅勤務」31.5%、「サテライトオフィス勤務」21%でした。しかし、業種ごとに、どのテレワーク形態をより多く採用しているかに違いがありました。

  • 「モバイルワーク」が一番多いのは、「製造業」、「サービス業」
  • 「在宅勤務」が一番多いのは、「卸売業」「小売業」
  • 「サテライトオフィス勤務」が一番多いのは、「情報通信業」

なお、「具体的に導入予定がある、もしくは検討中」と回答した割合が最も多いのは、「建設業」でした。

 

※Q3で「導入している」と回答した企業

Q4-a. 貴社において、テレワーク導入目的は次のどれですか?

n=14(複数回答)

  1. 勤務者の移動時間の短縮50%
  2. 通勤弱者(身障者、高齢者、育児・介護中の人など)への対応42.9%
  3. 定型的業務の効率性(生産性)の向上42.9%
  4. 勤務者にゆとりと健康的な生活の実現35.7%
  5. 優秀な人材の雇用確保35.7%
  6. 非常時(地震、新型インフルエンザ等)の事業継続に備えて14.3%
  7. 顧客満足度の向上7.1%
  8. 交通代替によるCO2削減等地球温暖化防止  、付加価値創造業務の創造性の向上
  9. オフィスコストの削減   、省エネルギー、節電対策のため    

テレワークの主な導入目的については、「勤務者の移動時間の短縮」や「通勤弱者(身障者、高齢者、育児・介護中の人など)への対応」の移動の必要性に着目しているケースが多い。次が「定型的業務の効率性(生産性)の向上」であり、他には「勤務者にゆとりと健康的な生活の実現」、「優秀な人材の雇用確保」が上位であることから、多くの企業が、“働きやすさ”など従業員側のメリットを重視している背景がうかがえます。

Q4-b.全般的に効果はありましたか?

テレワーク効果のグラフ

  • ある程度効果があった…57.1%
  • 効果はよくわからない28.6%
  • 非常に効果があった7.1%
  • あまり効果がなかった7.1%
  • マイナスの効果があった0%

導入目的に対する効果については、「非常に効果があった」または「ある程度効果があった」との回答が64.2%でした。そのうち、「非常に効果があった」と回答した企業は「製造業」に多くありました。

※Q3で「導入していないし、具体的な導入予定もない」に回答した企業

Q5.どこに課題(導入しない理由)がありますか?

n=65(複数回答)

  1. テレワークに適した仕事がないから… 67.7%
  2. 業務の進行が難しいから33.8%
  3. 情報漏洩が心配だから 26.2%
  4. 顧客等外部対応に支障があるから21.5%
  5. 導入するメリットがよくわからないから16.9%
  6. 社内のコミュニケーションに支障があるから13.3%
  7. 社員の評価が難しいから7.7%
  8. 文書の電子化が進んでいないから7.7%
  9. 周囲の社員にしわ寄せがあるから7.7%
  10. 労働組合や社員から要望がないから7.7%
  11. 人事制度導入に手間がかかるから7.7%
  12. 給与計算が難しいから6.2%
  13. 費用がかかりすぎるから1.5%
  14. その他(来客対応は店舗でしかできない、子会社のため難しい、考えていないから…)

テレワークを導入していない企業が導入しない理由で最も多いのが「テレワークに適した仕事がないから」、他には「業務の進行がむずかしい」、「情報漏洩が心配だから」、「顧客等外部対応に支障があるから」、「社内のコミュニケーションに支障があるから」などが上位になっています。これを業種別に2番目に多く選択された課題で比較してみると、

  • 建設業、卸売業は、「業務の進行が難しいから」
  • 製造業、小売業、サービス業は、「情報漏洩が心配」

という違いがありました。

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